定番は定番たる所以がある。
ここ数シーズンでNobuyuki Matsuiのニットの定番的存在となった"Bicolor Pullover"
一見、ただ単に半々で色を切り替えたプルオーバーニット。特に今シーズンはテーマカラーが白と黒ということもあって切替えすらわからない配色になっている。このニットの一体何が良いのか。
よく実際に着てみないとわからないと言われることがあるが、このアイテムは正にその言葉が当てはまるだろう。
単なるカラーの切り替えではなく、素材と編み方を上下で変える事により、奥行きのある表情が楽しめるこのニット。カシミアを極限に詰めて編んだ上部と、逆にウールをふわっと肌触りが良くなるように編んだ下部。ウールを前者、カシミアを後者の様な編み方にするのが一般的。
素材使いとしては上質で繊細なニット、ただ触ってみる、着てみるとまるでスウェットの様な扱いやすさ。質の良いニットは繊細さ故、あまりヘビーに着ることができないイメージですが、毎日の様にでも着ることのできるカシミアニットも、そうないことでしょう。自分自身もほぼ毎日の様に着用している。
シーズンシーズン、テーマに沿って表現されるアイテム。それとはまた別の枠組みで製作される定番ライン。奇を衒うこともなく、寄り添い続けてくれるニットは着用してくれる方々を皆、虜にすることでしょう。
【関連商品】